「ホームページはいったい何物?」ホームページの実像
ホームページの意味を理解するためには、簡単な言葉だけでは理解できないことが、前章の説明でわかっていただけたでしょうか?
ここからは、具体的にホームページのイメージを掴み、「ホームページとはどんなものなのか?」を理解していただくための講座に入ります。
前章をまだお読みでない方は、簡単に目を通しておいてください。
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それでは、ホームページの実像に迫ってみましょう。
ホームページを開設すると何が起こる?
ホームページを開設したことがない方は、「結局ホームページを開設すると何が起こるの?」ということが一番気になるのではないでしょうか?
ホームページを始めると、様々な効果があります。ここでは、企業のホームページという観点に絞って何が起こるのかを見てみましょう。
ホームページを開設すると起こる良い出来事
- ホームページを見たお客様から、注文やお問合せが来る
- ホームページを見たお客様が実際に来店する
- 入社希望者から連絡が入る(採用活動につながる)
ホームページを開設すると起こる悪い出来事
- ホームページの更新という仕事が増える
- まったく更新できていなければ、「更新もきちんとできない適当な企業だなー」と思われてしまう
- 見た目が「素人っぽい」ホームページだと、「業者に払うお金もない流行っていない企業」と思われてしまう
成功例:二輪卸販売業を営むA社の場合
A社は、全国に販売店を抱える二輪の卸販売を行っている企業です。ホームページでは、自社が扱っている車両の紹介が掲載されています。そんなA社に、ホームページの効果についてお伺いしました。
Q1:ホームページを開設して何が起こりましたか?
「そうですね、、まず、1日に3,4件はお問合せが来ます。その分、販売につながっていますね。あとは、ホームページの更新という仕事が増えました。ただ、うちは更新システムを使っているので、ホームページの更新は自社でやっています。だから、更新費用はタダです。」
Q2:ホームページを開設して、一番の成果は何ですか?
「やはり、売り上げに対する貢献だと思います。ホームページ上では直接販売していないのですが、かなりインターネットを見て注文をいただいています。定期的に取っているアンケートでは、お客様の10人に4人は『インターネットを見て購入を決めた』という結果が出ています。単純計算すると、1億円ほどの売り上げがホームページであがっていることになりますね。」
Q3:ホームページを開設して、意外な出来事はありましたか?
「弊社は関東にあるのですが、ホームページを見て、山口県の大学生から入社希望が届いたことがありますね。それが一番意外な出来事でした。今まで求人広告を出しても、ほとんど人が集まらなかったのに。。ホームページの凄さを感じた瞬間ですね。結局その後採用が決まり、今うちでバリバリ働いていますよ。
あとは、海外からよく問合せが来るようになりました。今では、月に2,3回海外から商談が来ますよ。でも英語が片言なので、なかなかこのチャンスを生かせていないのが残念です。」
Q4:ホームページを開設して、一番の悪い出来事は何ですか?
「うーん、、、特にこれといって大きな出来事はないのですが。。強いて言うならそうですね、更新作業が増えたことですね。ほとんど毎日、一回1時間ほど更新に費やしています。でも、その効果が売り上げ1億と考えると、かなり効率はいいですね。」
様々なホームページのタイプ
やはり、ホームページを開設するメリットは大きいようです。
「うちもホームページ作るぞ!」と思われたのではないでしょうか。
でも、ちょっと待ってください!!
どんなタイプのホームページを作るか決まっていますか?
そして、そのホームページはどの程度の難易度で作れるのか把握していますか?
実際作る段になって「あれもこれもやってみたい!」と手を出しすぎ、どれも中途半端になってしまうことが良くあります。こうならないためにも、ここをきちんと明確にして、「作るホームページの具体像」を決定しておかないといけません。
それではまず、世の中にはどんなタイプのホームページがあるのかを知り、参考にしましょう。
ホームページのタイプ、あれこれ
- 個人の日記を公開するためのホームページ
日々の出来事を日記として公開するタイプのホームページです。趣味でホームページを公開している場合に良く見られるタイプです。「自分の意見を発信するため」や「グチを言う場所が欲しい」、「ホームページを通じて人と交流したい」などの個人的な欲求を満たす目的で作られるケースが多いようです。
日記専用のシステム『ブログ』というシステムを使って様々な個人日記が公開されています。
- 知識やノウハウを公開するためのホームページ
例えば、「チワワの世話の仕方」や「ホームページの作り方」などの知識やノウハウを公開するホームページです。単に備忘録として書いている場合や、同じような知識人との交流を広めるため、更にそこから知識を広げるために作られる場合があります。
また、最近では、企業が進んで自社のノウハウや技術の一部を公開する傾向があります。これは、お客様からの信頼を集める目的や、検索エンジン対策になるといった目的で作られています。
- 会社概要のホームページ
会社の概要について書かれているホームページです。会社の概要を書くだけなので、ページ数が少なく、情報量も少ない傾向にあります。現実世界で言うところの、「会社案内のパンフレット」にあたるものです。「試しにホームページを作ってみよう」という場合や、「極秘情報が多いため、会社概要しか公開できない」といった場合にこういったホームページが作られます。
- 自社製品の紹介をしたホームページ
これも、会社概要のホームページと同じく企業が作成するものですが、自社の製品の情報を掲載しており、情報量も多くなっています。自社の製品を積極的に知ってもらおうという場合に作ります。
- オンライン商店(ショッピングサイト)
自社製品の紹介ページと似ていますが、こちらはインターネット上で買い物が出来るようにしたものです。自社製品の紹介ページよりも更に深い商品説明と、インターネット上でもお客様に安心していただくための仕組みが取り入れられたとても高度なものです。また、顧客情報保護法なども関係してきますので、セキュリティーの知識も必要になります。
- Yahoo!などのように、インターネット上でサービスを提供するホームページ
Yahoo!などのように、インターネット上で使えるサービスを提供するホームページです。最新の技術力と莫大なコストが必要になります。専門知識を持たない中小企業が、このタイプのホームページを目指すのは現実的に不可能です。
実はこんなにたくさんのタイプのホームページがあるのです。
しかし、これら全部について熟慮する必要はありません。一般的な企業向けのホームページは、以下の3タイプだけ考えればよいのです。
中小企業用ホームページ、3つのタイプ
上記のホームページのタイプの中から、中小企業用ホームページに当てはまるものを選別しました。
- 会社概要のホームページ
会社の概要について書かれているホームページです。会社の概要を書くだけなので、ページ数が少なく、情報量も少ない傾向にあります。現実世界で言うところ の、「会社案内のパンフレット」にあたるものです。「試しにホームページを作ってみよう」という場合や、「極秘情報が多いため、会社概要しか公開できな い」といった場合にこういったホームページが作られます。
- 自社製品の紹介をしたホームページ
これも、会社概要のホームページと同じく企業が作成するものですが、自社の製品の情報を掲載しており、情報量も多くなっています。自社の製品を積極的に知ってもらおうという場合に作ります。現実世界で当てはめれば、「製品カタログ」に当たるものです。
- オンライン商店(ショッピングサイト)
自社製品の紹介ページと似ていますが、こちらはインターネット上で買い物が出来るようにしたものです。自社製品の紹介ページよりも更に深い商品説明と、インターネット上でもお客様に安心していただくための仕組みが取り入れられたとても高度なものです。現実の世界で言えば、販売員がいる「販売店舗」にあたります。
中小企業が会社としてホームページを開設する場合、この3つのタイプだけ考えればよいでしょう。
では、それぞれどのような特徴なのか見てみましょう。
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難易度比較
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技術知識 |
ノウハウ |
会社概要の
ホームページ |
★~★★
(極簡単~簡単) |
・基本的なホームページ技術 |
特になし(自社情報に関する知識) |
自社製品紹介
ホームページ |
★★~★★★
(簡単~少し苦労する)
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・基本的なホームページ技術
・CGI(プログラム)知識 |
自社商品に対する業務知識
自業界に関する知識
インターネット集客のノウハウ |
オンライン商店 |
★★★★~★★★★★
(苦労する
~大変苦労する) |
・基本的なホームページ技術
・高度なCGI(プログラム)知識
・セキュリティー知識 |
扱う商品に対する業務知識
インターネット集客のノウハウ
顧客対応のノウハウ
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中小企業ではどのタイプのホームページを目指せばよいのか?
まず最初に注意しておきたいのは、「どれだけの時間をホームページにかけられるか」です。毎日8時間、べったりホームページに費やせるほど時間に余裕があるなら、どんどん好きな物に挑戦してください。
しかし、忙しい本業を抱える中小企業にとっては、まずそこまで時間を掛けれません。忙しい業務の合間を見つけてホームページを作るのですから、多くて一日1時間、もしくは一日30分程度がほどよいでしょう。
まずは、会社概要のホームページを作って、ホームページの実態を少しずつ学習していきましょう。
一日30分程度で可能な、確実な方法を考えて見ましょう。
管理の手間がかかる「オンライン商店」は難しいでしょう。
「自社製品紹介のホームページ」は少し慣れていれば30分程度で十分維持できますが、最初から作るにはかなりの努力が必要です。
まずは、特別な知識やノウハウがほとんど要らない「会社概要のホームページ」から始めるのがオススメです。難易度が低いため、比較的簡単にホームページを立ち上げることができます。とにかくホームページを作ってみて、ホームページの実態を学習していくことをお勧めいたします。
こまめな更新で内容を充実させて、少しずつ上を目指しましょう!
ホームページは、開設して終わりではありません。開設した時がスタート(始まり)です。ですから、いきなり大きなものを作る必要はありません。
ホームページを作る際は、以下のような順序で、育てるホームページを運営するのが成功する秘訣です。
まとめ:ホームページで成功する秘訣。成長させるホームページ。
まずは「簡単な会社概要のホームページ」で良いのでホームページを開設しましょう。
開設当初は100点満点を目指す必要はありません。最初は30点でも、10点でも良いのです。
開設当初の注意点
ホームページを開設する時に一点だけ注意してください。
それは、、いくらの費用ででどれだけの回数ホームページを更新できるかです。
目先の作成料金や、デザインは二の次です。ホームページを作ったら、ずっと持ち続けますよね?初期投資より、維持費の方が重要なのです。
また、維持費を抑えるために更新頻度を低くしては意味がありません。ホームページは、こまめに更新し内容を充実させることで成長していきます。
この更新作業を見据えて、なるべく「簡単に、お金をかけずに更新できるホームページ」を選びましょう。ここで注意したいのは、「業者に丸投げ」だけは避けることです。業者に頼むと更新費用が高くなり実質上ほとんど更新できなくなります。
ホームページを開設する時は自分で更新できるホームページを確保することを優先させてください。
開設から1~2ヶ月の間に、「自社製品の紹介ホームページ」を目指しましょう。
開設当初気になっていた部分を改善したり、足りないページを追加したり、余分な説明を省略したりと、地道にホームページを改善していきます。開設当初10点だったものを、少しずつ手を加えて20点、30点と成長させていくイメージです。
自社製品の情報をきちんと公開し、お客様に十分な情報を提供できるホームページに育ててください。
ここまで成長させれば、お客さんも足を運ぶようになります。そして、ホームページで成果が上がり始めます。
開設後の注意点
更新する際には、情報は惜しまずどんどん公開していきましょう。例えば、業界の間では常識的な知識でも、お客様はその常識をまったく知らないのです。他社が公開していなければ、一気にその分野で有名になれるチャンスです。逆に他社が情報を公開していれば、それ以上にお客様に判りやすいたくさん情報を提供しましょう。
この情報を求めてお客様はホームページにやってきます。情報を的確に提供してあげることでお客様の満足を高めてください。そうして、まずはホームページのファンになってもらいましょう。何度も足を運んでいるうちにご成約につながるのです。
どんどん情報を追加し、その業界トップの情報量を目指しましょう。
まめに更新を続け、どんどん情報を追加してください。情報満載のホームページに育てましょう。
こまめに更新を続けるのは大変ですが、「更新するたびにホームページが育っている」と思えば案外容易いものです。
とにかく情報を充実させ、特定の業界でトップを目指しましょう。市場規模が小さい物でも構いません。特定の業界でトップを取ることで、お客様から絶対的な信頼を勝ち取ることができます。
その後の注意点
ある程度更新を続けると、ぼちぼちと成果が上がり始めます。でもここで「成果も上がったし、やっとゴールだ」と思わないでください。
実は、ぼちぼちと出てくる成果は大きな瓶からこぼれた一滴の雫のようなものです。まだ、瓶の中には大量の水が入っているのです。
では、どうしたらこの瓶の中の水を飲めるのかというと、、、
それが「特定の分野でトップを取る」ことです。
実は、ホームページを利用するお客様は、「常にNo.1の商品(サービス)を探している」のです。そのため、ほとんどのお客様をトップが独占しています。ぼちぼちやって来たお客様は、たまたまここから漏れてやって来たお客様なんです。
どんな小さなことでもいいのでトップを取りましょう。そうすれば、お客様の数が目に見えて違ってきます。
(なぜこういった現象が起きるのか?というと、ホームページ訪問者の特性にあります。詳しくは以降のページで説明します。)
(「トップなんて取れるわけない!」とお考えの方のために、特別講座も用意してあります。
詳しくは「中小企業でもトップを取れる最終兵器○○○を実施しろ!」をご覧ください。)
【豆知識】自分で更新できるシステム「ブログ」とは?
みなさんは『ブログ』という言葉、 聴いたことありませんか?爆発的なブームを巻き起こしたので、知っている方も多いかと思います。
ブログとは、より多くの人が日記型ホームページを公開できるように開発された日記専用のホームページ作成システムです。
より多くの人に使ってもらえるよう、「誰でも簡単に日記を作成し公開できる」という画期的な長所を持っています。
↓主要ブログサービスへのリンク↓
http://blog.livedoor.com/ (ライブドアーブログ)
http://blogs.yahoo.co.jp/ (Yahoo!ブログ)
http://blog.fc2.com/ (FC2ブログ)
http://blog.seesaa.jp/ (SeeSaaブログ)
では、なぜブログはこれほどまでに爆発的に流行したのでしょう?
みんな日記を公開したかったのでしょうか?
それは流行の一要因ではあると思いますが、本質ではないでしょう。
流行の本質は、ブログというシステムの特性にあります。それは『専門知識がなくても誰でも公開できる』という画期的な長所のことです。
ブログの「誰でも簡単にできる」仕組みはビジネスにも活用されています。
この、誰でもできるという特徴を生かして、ビジネス用のホームページに活用できないか?と試みたのが『ビジネスブログ』というものです。
ビジネスブログとは
ここで一つ問題です。「どうしたら、ブログの長所を企業のホームページに組み込めるでしょうか?」
ビジネスブログは、この問題を「ブログに日記文を書き込む代わりに、企業のホームページ内容をそのまま書き込んでしまう」といういとも単純な方法で実現させたものです。
この方法なら簡単に企業の情報が配信できます。また、簡単に更新もできるので便利です。
このように、ブログを使って日記の代わりに企業のホームページを作る手法をビジネスブログと呼んでいます。
ブログの限界?
とても有用なブログですが、重大な欠点もあります。それは、見た目がどうしても日記っぽくなってしまうことです。これを一般のホームページに近づけることはできますが、これはプロのシステム業者に頼まざるを得ません。プログラム変更など必要なため、とても高度な知識が必要になります。
また、見た目を一般のホームページに近づけても、日記システムの本質は変わりません。そのため、ホームページとして見ると、不都合な点が多々見られます。
例えば、日記は日付にしたがって整理されるという特徴があります。そのため、一般的なホームページのように自由にページの並び順を指定できません。ページの並び順を指定するために、日記の日付を操作する不自然な作業が必要になります。
また、ブログは日付を基準に文章が管理されるため、一般的なホームページのようなメニューが存在しません。メニューは自分で作成する必要があり、場合によってはプロの手を借りるほかありません。
結局のところ、ブログ(日記システム)は日記を作るための物でしかなく、企業のホームページを作るうえで最善のシステムにはなりえないのです。
ブログの限界を超えたシステム
現在では、「簡単にできる」というブログの長所を取り入れながら、日記システムであることの弱点を改善した、企業向けのホームページ作成・更新に特化したシステムが世の中に広まりつつあります。
企業のホームページを作ると言う観点で見れば、ブログを超えたシステムです。これからは、ブログで妥協する必要はありません。